国家は、本質的には組織というよりもコミュニティです。特に、民俗・宗教・文化を共通の基盤として人々が集まっている国家は、コミュニティです。コミュニティとしての国家は、その規模が巨大であるため、国家を円滑に運営するための行政組織を必要とします。日本の歴史で言えば、大化の改新で行われた一連の改革では、日本全体を一つの国家として成り立たせるための行政組織の作り方や、その行政組織を運営するために必要な財源を確保するための税制などを確立しました。この改革案の基になったのは、乙巳の変の前に蘇我氏が作り上げた計画案でした。